フィンランド:コロナ禍

フィンランドでのコロナの状況を報告

この時期に売り上げを伸ばしている会社がある

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アルコール飲料を一手に引き受ける、その名も「アルコ」

在宅勤務が進展し、飲食店の営業が制限される中、日本でも宅飲みが増えていると聞く。フィンランドも同様で、3月の売り上げは前年同月比9.3%増。
このデータは、アルコール販売の独占企業であるAlkoの発表。スーパーに置いてある酒類はアルコール度数5.5%未満のビールやシードルに限られ、それ以上の強度のものはAlkoでしか買えない。
コロナ禍が顕在化したとき、宅飲み量の増加を危惧して、Alkoの営業時間を制限しようという話があった。結局それは実現せず、案の定、販売量が増えたわけだが、バーやレストランが閉業しているから、この程度なら総消費量にどのような変化があったかは分からない。しかし、宅飲みだと、つい量が増えてしまうことは推測に難くない。また、同データは3月のものだから、4月以降の売り上げはさらに伸びていることだろう。アル中量産か。


回復基調を信じたい

そんな中、少しずつ明るい話も出てきた。まず本日、ごく一部の図書館機能が回復。ヘルシンキ在住者に限られるが、読みたい本を予約すると家まで無料で届けてくれるらしい。
14日からは開館する図書館も増えてくる。小中校再開と同じ日だ。
6月1日以降はさらに規制が緩まる予定。現在、10人以上の集会は禁じられているが、これが50人以上への緩和。レストランの営業制限も解かれる見込み。
続いて同月中旬にはキアスマ、アテネウムといった美術館が営業再開。美術館が立錐の余地もないほど混雑することはないだろうが、「娯楽」を禁じられていた後だけにどうなることか。一定の入場制限が行なわれるのかな。

一方、コロナへのワクチンが開発され、集団免疫を構成。一般の風邪レベルの脅威になるまで7年かかるという説もある。政府首脳もその認識はあるだろうが、そのまま公表したらパニックになるだろう。それを懸念して、明るいニュースを小出しにしているのだろうか。本格的な春が近づき、なんとなく楽観的な気分になりつつあるが、ゆめゆめ油断はできない。

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総感染者数は依然として増加

上掲グラフは国立福祉研究所が5月5日に公表したもの。総感染者数5412人、148人が治療中で49人が集中治療を受けている。これまでの死者240人。新規感染者数は減少傾向にあるが、ここ数日は毎日10人ほどが死亡している。「ピークの後は死者が増える」という説が正しければ、収束方向に向かっているといえなくもないのだろう。

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