フィンランド:コロナ禍

フィンランドでのコロナの状況を報告

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小康状態続くも、収束の兆しはない

フィンランド国内におけるコロナ新規感染者は27人(9月13日付)。200人を超えていたピーク時に比べるとだいぶ収まってきたように思えるが、人口比で単純に計算すると、日本なら500人以上に相当する。

3月以降、フィンランドでは緊急事態宣言を発令。首都圏ロックダウンや多人数の集会禁止などを実施してきたが、その一つに国境閉鎖、外国人の受け入れ制限がある。

いずれも刻々と変化し、諸外国とともに日本からの入国禁止・解除を繰り返してきた。現時点では依然として日本人入国は制限されているが、同措置は9月19日に解除。フィンランド入国後の行動制限もなく、規約上は観光も可能になるわけだが、実際に旅する人はいないだろう。日本政府もフィンランドへの渡航自粛を呼び掛けているし、仮にフィンランド(その他の国含む)を訪れたら、帰国後は2週間の自宅待機が義務付けられている。その規制解除の目星は立っていないから、海外旅行はしばらくおあづけというのが実情である。

 

いつまで我慢すればいいのか。誰にもわからないだろう。必要以上に恐れる必要はないという識者もいるが、それが正しいとしても世の中の共通認識となり、海外旅行に抵抗がなくなるようになるまでにはやはり時間がかかるだろう。

フィンランド国立健康福祉研究所(THL)の見解は「春先に恐れていたほどには悪化していないが、状況は来年の夏まで続くだろう」とのこと。その見通しにしても保証の限りではない。個人としては手洗い、うがい、マスク着用、外出を控えるといった基本的な取り組みで対処するしかない。

近年まれにみる盛夏を迎えつつあるが・・・・

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ヘルシンキ中心部午後7時

今日はユハンヌス前夜。俗にいう”夏至祭”だが、厳密には無関係。詳細は割愛するが、とにかくこの日は大勢の人が外に出るのが習わし。ユハンヌスがこれほどの快晴・高温となるのは何十年ぶりかのことらしいが、ご覧のようにほぼゴーストタウン。今月から設置されたテラスにもほとんど客はいない。当然といえば当然。

こうした自粛が功をなしたのか、コロナの新規被害者数は相当に減っている。この二日間での新規感染者は7人(総計7119人)、死者ゼロ(同326人)。吉報ではある。
その反面といおうか、森にでかける人が多い。下の写真はヌークシオ国立公園で最も知名度が高い場所の駐車場。焚火場の使用は控えるようにというお達しが出ていたが、この状況じゃあ大混雑だろうなあ。

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ハウッカランピの駐車場。PM7時 https://parkkihaukka.fi/#/

今月から飲食店や観光施設も一定の規制下で営業再開。ホテルの値段はかなりお得な様子だが、海外からの観光客は極めて少なかろう。来月からはフィンエアーのアジア便も再開予定で、徐々に従来の生活に戻しつつある。とはいえ、仮にフィンランドで終息しても、またぞろ舞い込む危険性は十分にあるわけで、予断は許されない。

以下、これまでの施策の一部を写真で紹介。こんなこともあったなあ、と思いで話ができる日が早く来てほしい。

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使用できないようにロックされた両替機。お金はウィルスの媒体でもある

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スポーツジムのロッカーは間引き使用。法則がよくわからない。

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スーパー入り口の消毒液噴霧器。プッシュボトルを避ける工夫のひとつ。

 

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夏休みの始まりを祝う学生たち。すでに2か月以上休みだったじゃん。

5月14日に学校が再開されたのをはじめ、6月1日からはコロナ対策の規制がさらに緩和された。

以下、分かりやすいものをあげると、集会の人数制限は10人から50人へ、運動競技会の開催、シェンゲン国内での移動解禁(業務上もしくは必要不可欠な場合のみ)、国内移動の自由化など。
国立福祉研究所の発表によると、昨日今日の新規感染者および死亡者とも2名。
夏が近づき、日差しが強くなったので「紫外線でコロナを消毒」というイメージも手伝い、「コロナ禍も収束か?」とも思えてくる。

しかしそれは今までの自粛生活のたまものだろう。素人考えだが、ここで気を許せば元の木阿弥では? と懸念する。こうした思いは私だけのものではなく、夕刊紙のイルタサノマット(Ilta Sanomat)によると調査対象の42%が(規制緩和で)コロナが拡大するという不安を持っているとのこと。
同紙はさらに専門家の意見を紹介。「コロナ第二波は必ずしも来ない」とのこと。つまり、来るかもしれないということだからゆめゆめ安心はできないのだ。

そんな折、大学が夏休みに突入。晴天に恵まれた先週末はヘルシンキの中心部に700人の若者が集まった。依然として50人以上の集会は依然として禁止されているが、これは「自然発生」だから排除できなかったのだろう。
「対コロナのルールを忘れた若者たち」という見出しでニュース報道されていた。こんなことが続けばせっかくの努力が、今までの苦労が・・・と腹立たしい。

6月2日時点の総感染者6885人、死亡318人。

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祭りのあと

 

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自粛生活の緩和には不安も残るが・・・

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国立公園の駐車場は満杯状態

首都圏封鎖は予定より早く解除。2か月ぶりに学校が再開し、明日からはレストランや観光ポイントも営業を始める。およそ3か月の自粛生活もそろそろ終わるのか。「自粛生活はおおげさなんじゃない?」といった声もある。

真夏が近づき輝きを増した太陽がウィルスを消滅させてくれる・・・なんてことを期待しているようだ。しかし、そんなものはイメージに過ぎないだろう。確かに5月以降の新規感染者は逓減しているものの、全体数は増加。死者は毎日出ているのである。感染ペースが衰えてきたのは自粛生活あってのことではないのか。今油断したら総理大臣の懸念する「コロナ第三波」につながるではないか。

 

専門家ですら断言できない事態にシロートが判断できるわけはないが、身の回りの自衛にだけは努めよう。のちに振り返って「ああしておけばよかった」と後悔するのと「そこまでやらなくてもよかったな」と笑い話になるのとでは雲泥の差があるからね。

 

冒頭の写真はヌークシオ国立公園で最も人出の多いハウッカランピ。林道には「駐車禁止」の立て札が新たに設置され、「何をいまさら」と理解に苦しんだのだが、この様相によるものなのだろうか。指定駐車場に停めきれずに、林道にあふれている車を多数みかけたから。

 

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これまでの経緯 中間報告1~5月

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1月29日:ラップランドを訪れた中国人観光客がコロナに感染していることが判明。フィンランド初のケースだが、患者はすぐに隔離され、騒ぎになることはなかった。

2月:ダイヤモンドプリンセス号での大量感染がニュースになるも、フィンランドでは他人ごと。アジアは大変なことになってるみたい? 程度の認識。その状況が下旬に一変。感染爆発を起こしたイタリアから帰国したフィンランド人に陽性判定。時をおかずしてヘルシンキでも発症し、話題にのぼる。

3月:陽性患者の初確認からわずか一週間で国内での感染者数が50人に近づき人々の関心が急激に高まる。中旬には緊急事態宣言発令。入国制限、500人以上のイベント中止、休校を決定。図書館、美術館、フィットネスジム、レストランなどが集まる場所は漸次閉鎖。3月20日、初の死亡者を出し、陽性患者は100人を超えた。保存食やトイレットペーパーが店頭から消える。首都圏封鎖。

4月:日常生活の規制が強まる。休校は5月中旬までに延長。10人以上の集会禁止、カフェ・レストランは持ち帰りのみ許可など。感染者数は上旬に1000人、中旬には3000人を超す。死亡者70人。首都圏封鎖は予定より早く解除。

4月末:フィンランドへの入国が事実上不可能に。スウェーデン、エストニアへのフェリーは運航しているが、出国はできても帰国できない。
総感染者数4200人、死者150人。コロナの脅威は依然として衰えず。

5月上旬:コロナ収束が始まるのは6月、と以前の予測を訂正。14日より学校再開、公共施設も一部オープンなど、やや明るいニュースも。
とはいえ感染者5200人、うち220人が死亡と、総数は依然として増えている。

 フィンエアーは7月にヘルシンキ⇔日本の運航再開を公表しているが、考えあますぎない?

 

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収束に向かう雰囲気をなんとなく感じるが・・・・

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「花見」はヘルシンキ周辺にも定着。宴会グループは皆無だが。

緊急事態宣言から2か月。外出自粛や他人との安全距離確保の推奨は依然として続いているが、各種の規制がしだいに緩められてきた。
スポーツジムの多くはすでに営業を再開したし、図書館も今日から開館。学校再開も間近で、飲食店も来月には平常営業となることが見込まれている。陽気がよくなってきたことも気分的な支えの一つだろう。この週末は見事な晴天に恵まれ、「花見」も盛況だったようだ。
ヘルシンキには「桜公園」(Kirsikka puisto)と呼ばれる場所がある。ヘルシンキ中央駅から地下鉄で15分、徒歩10分余りの場所で、5万7000平方メートル。東京ドームの1.2倍の広さ。2007年に一般開放され、毎年この時期に行われるHanamiには年々参加者が増加している。今年はさすがに公式行事は中止されたのだが、実際には多くの人が訪れた。警察発表によると、「人々は間合いをとり、平穏無事に過ごしていた」とのこと。週末としては今年最高の天気だったから、外出の誘惑にかられるのも無理はない。しかしねえ・・・。無規制路線のスウェーデンじゃ今も感染者は増加してるし、減少傾向にあるフィンランドでも公共施設やレストランが再開して人々が集まれば、ぶりかえす危険性は十分あるだろうに。

マスクがようやく入手可能になったが

そんな中、ようやくマスクをみつけた。ショッピングセンターの一角に、マスク、防護手袋などの対コロナ用品を扱う出店を発見。
使い捨てマスクが5枚で10ユーロ(一枚約250円)。買おうかどうか迷った挙句、見送り。フィンランドでのマスク着用率は、印象として5%以下ではないか? つまり、マスク着用は社会的マナーではない。また、一月前ならいざしらず、収束ムードの現在、いまさら着用する意味はあるのか、といったことを考えたうえで買わなかった。

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谷の部分は週末だった

11日PM14:00集計データでは総感染者数5962人、死亡267人。ピークは越えたかに思えるが、上掲グラフを見ていて気付いたことがある。なぜ、大きな増減を繰り返しているのか? 答えは簡単。「谷」の部分は週末なのだ。コロナウィルスも土日は休む、というわけではもちろんない。検査数が少なくなるというだけのこと。日々の新規感染者は逓減してはいるものの、大幅に減少しているわけではない。昨日(10日)は7人? 午前中の同データでは0人だった。あくまでも一つの目安でしかないことを、改めて認識。

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対コロナワクチンはフィンランドでいち早く完成か

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                  acworksさんによる写真ACからの写真

新型コロナウイルス感染症に対する治療薬、予防薬(ワクチン)の開発には多くの国が取り組んでいる。日本企業も例外ではないし、そんな中でイギリスの研究チームは9月には量産化の可能性ありと発表したようだ。ところが、それよりも一足早く、ワクチン自体はフィンランドで完成しそうだ(Yle=フィンランド放送協会によるニュース)。夏至前に、ということだから、あと6週間ほどだ。朗報である。しかし、実用化されない可能性が高い。


というのは、経済上の理由からフィンランド企業は2003年にワクチンの量産から引き揚げたため。そして今回の成果は大学の研究所によるものなので、市場には出回らない見込み。他国の研究組織、企業と提携してはどうか、というのは私の素人考えで、研究自体が営利を目的にせず、また特定組織の独占を避けることをポリシーとしているため、話はそう簡単ではない。しかし、ワクチンが完成しつつあるというのは朗報であることに違いはない。

 

ぼちぼちとフィットネスクラブが営業再開。業務のためならフィンランド⇔エストニア間の移動が可能に等、規制は徐々に緩和。
5月8日公表の感染者数5738人、死亡260人。

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